練習問題を解いていきましょう。

こちらの問題は、サリチル酸の製法に関するものです。
サリチル酸は、フェノール類の性質と芳香族カルボン酸の性質をともにもつ、特徴的な物質でしたね。
その製法を思い出していきましょう。

まずは、一段階目の反応を考えます。
ナトリウムフェノキシドに高温・高圧で二酸化炭素CO₂を作用させていますね。
これによって、ベンゼン環にCOONaとOHが結合します。
弱酸の遊離が起こり、「Na」の位置が変わるイメージです。
この物質の名前は、サリチル酸ナトリウムとなります。

次に、二段階目の反応です。
サリチル酸ナトリウムに、希硫酸を加えていますね。
この場合も、やはり、弱酸の遊離が起こります。
それによってできるのが、サリチル酸です。
サリチル酸には、ヒドロキシ基とカルボキシ基が結合しているのでしたね。
よって、答えは、次のようになります。