今回のテーマは、「スクロースの性質」です。

前回は、スクロースの構造について学習しましたね。
スクロースは、α-グルコースとβ-フルクトースからできる二糖類でしたね。
今回は、スクロースの性質について紹介します。

まず、スクロースの消化酵素を、スクラーゼといいましたね。
スクロースをスクラーゼで加水分解すると、グルコースとフルクトースが同じ量ずつ混ざったもの（等量混合物）が得られます。
この等量混合物のことを転化糖といいます。
また、転化糖が生じる加水分解のことを特に、転化と呼びます。

この反応がテストでよく問われるのは、性質が変わってしまうからです。
反応前のスクロースは、還元性をもちません。
グルコースやマルトースになる部分が結合に使われてしまっているからですね。
それに対して、転化によって得られるグルコースとフルクトースは還元性を示します。
この変化を押さえておきましょう。