今回のテーマは ベクトルの計算公式 です。
ベクトルの加法、減法、実数倍という3つの法則を見てきましたね。今回は図形的な意味はいったん横に置いておき、数式の計算としてベクトルをとらえてみましょう。ベクトルの加法、減法、実数倍には、次の計算公式が成り立ちます。

「6つも公式があって、覚えるのが大変だな～」と思っていませんか？ でも、全体をよく見てください。①～⑥の計算公式は、 中学の頃に学習した文字式のルールとほとんど同じ です。

①は 足し算 。 前の項と後ろの項を入れ替えても同じ です。②の計算は、文字式と同様に 足し算のカッコはそのまま外せる のですね。③は、零ベクトルは 普通の足し算引き算で出てくる0 と同じように扱えるということです。④は、同じベクトルを引き算すると 零ベクトル となるということですね。⑤の計算は 分配法則 です。カッコの外の実数倍が、カッコの中のベクトルにそれぞれかかってくるのですね。最後の⑥も文字式と同じように、 係数は前後入れ替えても同じ ということですね。