5分でわかる!律令制度の税制
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この動画の要点まとめ
ポイント
物を納める:地方に納める租、都に納める庸調など
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この時代は、農民に様々な税(義務)が課されていました。
米や布など、税金として物を納めなければいけないのはもちろん、決められた日数働いたり、兵役を課されたりもしていました。
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まず押さえてほしい点が、これらの税は 地方政府である国衙(こくが)に納めたものと、中央政府である都に治めたものに分けられる ことです。
違いを意識しながら、米などの「物」を納める義務から見ていきましょう。
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まず、国衙(地方政府)に納める物として、 米を納める 税である 租 (そ)や、稲を強制的に貸し付けられる 公出挙 (くすいこ)などがありました。
租 は、田んぼ1段という広さにつき2束2把の稲を納めるというもので、収穫量のおよそ3%にあたります。
この3%というのは、だいぶ低い税率ですが、この時代は 租 以外にも様々な税が課されたため、全部合わせるとかなり大変でした。
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公出挙 は、春に国衙(地方政府)から強制的に貸し付けられた稲を、利息をつけて返さなければいけない税です。
農民はその稲を育てなければならず、利息は5割、たとえば「10」貨されたら「15」返さなければなりませんでした。
他にも、飢饉に備えて、日持ちのする粟などを貯蔵する「義倉」という税もありました。
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一方、都(中央政府)に納める物には、麻布を納める 庸 (よう)や地方ごとの特産物を納める 調 (ちょう)がありました。
そして、この庸や調は自分たちで都に運ぶ必要がありました。
特に都から遠いところに住む人は何週間もかけて、自分たちで庸や調を運ばなければなりませんでした。
この運搬も、 運脚 (うんきゃく)として税に数えられました。
労役に従事する:地方で働く雑徭、都で働く歳役
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物を納めるだけでなく、国衙での労役として 雑徭 (ぞうよう)、都での労役として 歳役 (さいえき)というように、労働に従事することも税に含まれました。
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雑徭 は、地方政府である国衙で、だいたい2ヶ月、60日以下というとても長い期間、土木工事などで働かなくてはならないものです。
雑徭の「徭」という字は間違えやすいので、一度書いて覚えましょう。
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都で働く 歳役 は、布を納める 庸 との選択制です。
期間が10日と、雑徭に比べると短かったため、都の近くに住む人は庸よりも歳役を選ぶこともあったでしょう。
兵役に就く:地方の軍団、都の衛士、九州の防人
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また、律令制度では兵役も課されました。 軍団 ・ 衛士 ・ 防人 (ぐんだん・えじ・さきもり)です。
軍団 は地方警備に10日、 衛士 は都の警備に1年、そして 防人 は九州の警備になんと3年も従事しなければなりませんでした。
正丁(せいてい、21~60歳の男性)3,4人に1人が選ばれましたが、任地までの食料や交通費、武器などは全て自費であったため、非常に厳しい兵役でした。
兵役に就く:地方の軍団、都の衛士、九州の防人
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物で税を納め、労役や兵役も課されるという、これらの重い税から逃れようとする人も多くいました。
それが、 浮浪 、 逃亡 、 偽籍 (ふろう・とうぼう・ぎせき)などです。
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浮浪 と 逃亡 はどちらも割り当てられた土地から逃げている点は共通していますが、浮浪は逃亡先が分かっていて、逃亡した先で改めて調・庸などを納めていました。
それに対して逃亡は、逃げた先がまったく分からない状態を指します。
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偽籍 は、戸籍を偽ることです。
簡単に言うと、男性を女性として戸籍に登録することです。
女性のほうが税が軽かったため、このような方法がとられました。
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今回のテーマは律令制度の内容のうち、税金制度について学んでいきましょう。
1つ目のポイントは、「 律令制度の税制 」です。
律令制度の下では、戸籍に応じてひとりひとりに税が課されました。
税制は大変負担が大きく、逃れようとする民もいたようです。
実際にどんな税があったのか、見ていきましょう。