高校数学Ⅲ

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5分でわかる!中間値の定理

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この動画の要点まとめ

ポイント

中間値の定理

極限36 ポイント

これでわかる!
ポイントの解説授業
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今回は連続である関数について成り立つ中間値の定理について解説します。

「中間値の定理」とは?

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中間値の定理は,次のように定義されています。

POINT
極限36 ポイント 見出しと1~3行目まで
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……といっても,これだけ読んでサッと理解できる人は少ないですよね。具体例をもとに見ていきましょう。

曲線y=f(x)とx軸との交点に注目

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区間a≦x≦bで連続である関数f(x)を考えます。関数f(x)が連続であるとき,y=f(x)のグラフは切れ目のない曲線になりましたね。

極限36 ポイントのグラフ 線が薄いほうのy=f(x)の曲線はカット

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この関数f(x)について,区間a≦x≦bの端っこであるx=a,x=bのf(x)の値がそれぞれ正,負であったとします。つまり,f(a)>0,f(b)<0ですね。

極限36 ポイントのグラフ 線が薄いほうのy=f(x)の曲線はカット

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このとき,y=f(x)のグラフは,必ずx軸と交わることがわかりますか? 図をよく見てください。f(a)>0のとき,曲線はx軸の上側にありますね。一方,f(b)<0のとき,曲線はx軸の下側にきます。y=f(x)のグラフが切れ目のない曲線である限り,f(a)>0,f(b)<0であれば,必ずa≦x≦bの区間でx軸と交わることになります。

x軸との交点は「方程式の解」になる

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ここで数学Ⅰの「2次関数」で学習した知識を思い出しましょう。x軸を言い換えると,y=0の直線です。よって,曲線y=f(x)とx軸との交点のx座標は,方程式f(x)=0の解となりましたね。

極限36 ポイントのグラフ 線が薄いほうのy=f(x)の曲線はカット

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例えば,上の図では,y=f(x)のグラフがx軸と3点で交わっています。このことから,方程式f(x)=0は異なる3つの実数解を持つことがわかります。

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これらの論理をまとめると,
①連続である関数f(x)がa≦x≦bの区間でf(a)>0,f(b)<0

②y=f(x)はa≦x≦bの区間でx軸と交わる

③方程式f(x)=0はa≦x≦bの区間で実数解を持つ
となります。区間a≦x≦bの中間実数解を持つことが示せるので,これを中間値の定理といいます。

「中間値の定理」をもう1度振り返ろう

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具体例では,f(a)>0,f(b)<0としましたが,より一般的に左端のf(a)と,右端のf(b)が異符号という条件のもと,中間値の定理は次のように定義されます。

POINT
極限36 ポイント
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文章と式で覚えようとしても頭には入ってきません。図をイメージすることが大事です。y=f(x)のグラフで,左端がx軸の上側(下側),右端がx軸の下側(上側)ならば,必ずその間で実数解を持つ,とおさえておきましょう。

この授業の先生

浅見 尚 先生

センター試験数学から難関大理系数学まで幅広い著書もあり、現在は私立高等学校でも 受験数学を指導しており、大学受験数学のスペシャリストです。

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