今回のテーマは、「水酸化物イオンと沈殿」です。

前回は、金属イオンの系統分離について紹介しました。
塩化物イオン・硫化物イオンに続いて、水酸化物イオンに注目していきましょう。

図のように、水酸化物イオンと反応して沈殿を生じる金属イオンが並んでいます。

左から順に確認していきましょう。
Fe³⁺ は、水酸化物イオンと反応してFe(OH)₃の赤褐色沈殿を生じます。
　Fe³⁺+3OH^-→Fe(OH)₃

次は、真ん中の図です。
Cu²⁺ は、水酸化物イオンと反応してCu(OH)₂の青白色沈殿を生じます。
　Cu²⁺+2OH^-→Cu(OH)₂

最後に右の図です。
Ag⁺ は、水酸化物イオンと反応してAg₂Oの褐色沈殿を生じます。
「AgOH」というような物質にならないことに要注意です。
　2Ag⁺+2OH^-→Ag₂O+H₂O

水酸化物イオンと反応して沈殿を生じるイオンについて、整理しておきましょう。