今回のテーマは「|f(x)|の定積分の値は面積」です。
絶対値がついた式の定積分 を考えていきましょう。例えば、次のような問題をみてください。

|x-1|の定積分と言われても、式を眺めているだけではピンときませんよね。しかし、ここで思い出してください。 積分区間aからbまでの∫f(x)dxの値 は、 x=aからx=bまでの区間でのy=f(x)のグラフとx軸で囲まれた面積 を表していました。

したがって、|f(x)|の定積分の値は、 y=|f(x)|のグラフとx軸で囲まれる面積 を求めればよいのです。

ただし、y=|f(x)|のグラフをいきなり書くことはできませんよね？ 重要なポイントをおさえておきましょう。 y=f(x)のグラフをx軸で折り返すとy=|f(x)|のグラフになる のです。曲線y=|f(x)|を例にとると次のようになります。

グラフの形がわかれば、積分区間aからbにおける y=|f(x)|のグラフとx軸で囲まれる面積 を求めることができます。面積は 「上のグラフ」－「下のグラフ」の定積分 になることに注意しながら、計算していきましょう。

例題と練習では、絶対値の式の定積分を求める問題を用意しました。このポイントを使って解いていきましょう。