5分で解ける!有機化合物(テスト4、第1問)に関する問題
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この動画の問題と解説
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解説
これまで、みなさんはアルケンの構造について学習してきましたね。
特に重要だったのは、炭素原子間の二重結合を軸として回転できないという点でした。
これに関連して、もう一つ大事なポイントがあります。
問題を解きながら、確認していきましょう。
演習1は、分子中のすべての炭素原子が同一平面上にあるものを選ぶ問題ですね。
みなさんは、この意味がわかりますか?
アルケンにおいて、「二重結合によって結びついている炭素」と「その炭素と直接結合している原子」は同一平面上
アを例に考えていきます。
こちらは、二重結合をしている炭素原子に水素がついたもの、つまり、エチレンです。
これまでに何度も登場している、代表的なアルケンですね。
エチレンにおいては、すべての原子が同一平面上にあります。
たとえば、エチレンが机の上に置かれている様子をイメージしてみましょう。
このとき、すべての原子が机の上に並んでいます。
机から浮いていたり、めりこんでいたりする原子がない、ということですね。
すべての原子が同一平面上にあるのですから、もちろん炭素原子は同一平面上にあります。
つまり、アは条件を満たすことになります。
このように、アルケンにおいては、二重結合によって結びついている炭素とその炭素と直接結合している原子は、同一平面上にあるのです。
これが、この問題で一番大事なポイントです。
二重結合を構成する炭素と直接結合していない原子がポイント
それでは、この考え方を使って、イ~エをチェックしていきましょう。
まずは、イです。
二重結合をしている炭素原子が同一平面上にあります。
そして、左上にあるメチル基の炭素は、二重結合をしている炭素と直接結合しています。
つまり、こちらも同一平面上にあるのです。
イも条件を満たすことになります。
つづいて、ウです。
今回も、二重結合をしている炭素原子は同一平面上にあります。
そして、左上と右上にあるメチル基の炭素も、二重結合をしている炭素と直接結合しています。
よって、ウも条件を満たすことになります。
最後に、エです。
今回も同様に、二重結合をしている炭素原子は同一平面上にあります。
しかし、右上についているエチル基は、どうでしょうか?
エチル基のうち、左側の炭素は、二重結合をしている炭素と直接結合しています。
しかし、右側の炭素は、そうではありません。
つまり、エチル基の右側の炭素だけは、同一平面上にあると言えないのです。
エは条件を満たさないことになります。
よって、答えは、ア・イ・ウとなります。
今回は確認テストです。
実際に問題を解きながら、これまでの内容を復習しましょう。