２つ目のポイントでは、弘仁・貞観文化の頃の仏教の特徴について見ていきましょう。

奈良時代までの仏教は、すべて 顕教 (けんぎょう)とよばれるものでした。
顕教とは、言葉・文字などで明らかに示された教えで、経典などで学ぶことができました。

一方で唐では、 大日如来 (だいにちにょらい)という仏が、テレパシーのような不思議な力によって、秘密真実の教えを直接伝える、という形式の 密教 (みっきょう)が生まれていました。
遣唐使に同行した 最澄 (さいちょう)・ 空海 (くうかい)はこの密教を学び、帰国後それぞれ 天台宗 (てんだいしゅう)・ 真言宗 (しんごんしゅう)を創始しました。

次のポイントから、この天台宗と真言宗について、より詳しく見ていきましょう。