5分でわかる!水和物の再結晶
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この動画の要点まとめ
ポイント
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みなさんは、再結晶の計算について学習してきましたね。
今回は、少し特殊な物質の再結晶を見ていきましょう。
水和物とは、ある物質に水分子(水和水)が結合した物質
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みなさんは、次のような物質を知っていますか?
CuSO4・5H2O
これは、CuSO4に5個のH2Oが結合した物質です。
この物質を、 硫酸銅五水和物 といいます。
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この物質のように、ある物質に水分子が結合した物質を 水和物 と呼びます。
さらに、結合した水分子のことを、 水和水 といいます。
水和物の再結晶では、溶媒の水も析出する
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では、水和物の再結晶に関する問題を解いてみましょう。
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まずは、問題の意味を理解します。
硫酸銅水溶液を冷やし、再結晶を行いました。
すると、析出したのは、硫酸銅ではなく、 硫酸銅五水和物 の結晶だったのです。
これまでの再結晶の計算では、溶質だけが結晶になっていました。
しかし、今回は、 溶媒である水までも結晶として析出する わけです。
この点に注目しながら、問題を解いていきましょう。
水和物の再結晶では、溶液・溶質の量の変化に注目
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考え方は、これまでの再結晶の問題と同じです。
変化前や変化後の場合について、 溶液の質量:溶質の質量 を考えましょう。
析出した硫酸銅五水和物の質量を x g として、計算を進めていきます。
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まずは、60℃の飽和水溶液を20℃に冷却するとx g析出したことに注目しましょう。
60℃において、硫酸銅の溶解度は40です。
つまり、140gの飽和水溶液には40gの溶質が溶けていることになります。
その溶液のうち、x gが硫酸銅五水和物として析出しました。
残っている溶液の質量は、140-x gとなりますね。
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それに対して、水溶液中の溶質の質量はどうでしょうか?
CuSO4・5H2Oの式量は250、CuSO4の式量は160ですね。
つまり、析出した硫酸銅の質量は、 x×160/250g となります。
よって、水溶液中に残っている硫酸銅は、40-x×160/250となります。
溶液:溶質=(140-x):(40-x×160/250)…①
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さらに、20℃の飽和水溶液に注目すると、20℃の溶解度は20です。
つまり、120gの飽和水溶液には、20gの溶質が溶けることがわかります。
これを式にすると、次のようになります。
溶液:溶質=120:20…②
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あとは、①と②の式をイコールで結びましょう。
(140-x):(40-x×160/250)=120:20
x≒35
よって、答えは、 35g となります。
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少しややこしい問題でしたね。
しかし、水和物の再結晶の問題も、溶液・溶質の変化に注目すれば、式を立てることができます。
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今回のテーマは、「水和物の再結晶」です。