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5分でわかる!酵素反応速度のグラフ

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この動画の要点まとめ

ポイント

酵素反応速度のグラフ

高校 生物 細胞21 ポイント3 すべてうめる

これでわかる!
ポイントの解説授業
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酵素反応速度を、グラフに表して見ていきましょう。

実験からイメージする、酵素反応速度と基質濃度の関係

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酵素反応速度と基質濃度の関係について考えていきましょう。
ビーカーの中で、基質と酵素を反応させる実験の様子をイメージしてください。

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まず前提として、酵素反応は最適温度と最適pHで行うものとします。
また、基質と酵素は1:1で反応し、基質と同量の生成物を生成するとします。
そして、ビーカー中の基質濃度を変えた場合に、単位時間当たりに生成するの生成物量、つまり酵素反応速度がどのように変化するかを調べていきます。

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次の表を見てください。
これは、今回の実験結果の量的関係を表にしたものです。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左の表のみ
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基質をS、酵素をE、酵素基質複合体をES、生成物をPとしてまとめられています。
今回の実験では、酵素の量は100で一定です。

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一番上の行に注目してください。
基質の量が0となっていますね。
ビーカー中に基質が入っていないので、当然、酵素基質複合体も形成されず、生成物もできません。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左の表のみ
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上から2行目に注目してください。
次は基質の量が10です。
ビーカー中には酵素が100あるので、基質は十分に反応できる状態です。
この場合、酵素基質複合体も10形成され、生成物も10生成されます。

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その後も、基質の量を増やすと、それに伴って生成される酵素基質複合体も生成物も増えていきます。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左の表のみ
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ポイントは、一番下の行です。
ビーカーに基質が110入れられています。
しかし、酵素は100しか入っていないので、10の基質は酵素と反応できないことになりますね。
よって、生成される酵素基質複合体は100、生成される生成物も100です。

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その後も実験を繰り返し、ビーカーに入れる基質を増やしていくとどうなると思いますか?
ビーカー中の基質の量が増えたとしても、酵素の量が100のまま変わらない限り、生成される酵素基質複合体も生成物も100のままで変わりません。

グラフから読み取る、酵素反応速度と基質濃度の関係

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では、以上の結果を、グラフに表してみましょう。
次の図を見てください。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左表と右グラフ
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図の右に描かれたグラフは、左の実験結果をもとに描かれたものです。
グラフは、縦軸に酵素反応速度、横軸に基質濃度をとっています。
酵素反応速度は、単位時間あたりに生成する生成物量です。
一方、基質濃度は、ビーカー中に入っている基質の量です。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左表と右グラフ
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まず注目したいのは、酵素反応速度が最大になる瞬間です。
実験が開始した当初は、基質濃度の増加にともなって酵素反応速度も増加していました。
しかし、酵素反応速度は、ビーカー中の基質の量が酵素の量と同じになったときに最大になります。

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今回の実験では、ビーカー中の酵素は常に100でしたね。
よって、酵素と反応できる基質の量も100が最大です。
グラフで、横軸から伸びた点線と縦軸から伸びた点線が交差している点が分かりますか?
この点が、ビーカー中の基質の量と酵素の量が同量になり、酵素反応速度が最大に達したところです。
酵素反応速度が最大になるまでは、基質濃度と酵素反応速度は比例関係にあることもポイントです。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左表と右グラフ
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次に注目したいのは、酵素反応速度が最大になった後の様子です。
ビーカー中の基質の量が酵素の量を上回ると、それ以降は基質の量を増やしても、生成する生成物量は変わりませんでしたね。
ビーカー中に酵素の量以上の基質が含まれているときは、それ以上酵素反応速度は上がらず、一定になります。

高校 生物 細胞21 ポイント3 左表と右グラフ
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酵素反応速度が一定になるまでは、基質濃度が酵素反応速度を決定します。
基質濃度が増加すると生成物量も同様に増加するという、比例関係が成り立ちます。
一方、基質濃度が十分に濃いとき、酵素反応速度は一定となります。
酵素反応速度と基質濃度の関係について、グラフと一緒に覚えておきましょう。

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この授業の先生

星野 賢哉 先生

高校時代に生物が苦手だった経験をいかし、苦手な生徒も興味をもてるように、生命現象を一つ一つ丁寧に紐解きながら、奥深さと面白さを解説する。

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