高校生物基礎

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5分でわかる!生態系内での生物濃縮

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5分でわかる!生態系内での生物濃縮

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この動画の要点まとめ

ポイント

生態系内での生物濃縮

高校 生物基礎 生態系16 ポイント2

これでわかる!
ポイントの解説授業

汚染物質は分解されにくく、排出されにくい

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生物濃縮される物質の性質として、 ①分解されにくい②排出されにくい 、という2つの性質があります。つまり一旦取り込まれると排出も分解もされないので、体内に蓄積され続けるということになりますね。生物濃縮される物質の例としては DDT などがあります。

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ある汚染物質が生物濃縮されている様子を模式的に表したのが、次の図です。

高校 生物基礎 生態系16 ポイント2 ポイントのぞく
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この汚染物質の濃度は、水中では0.000003ppmだったとします。ppmというのは物質の濃度をあらわす単位のことです。水中での濃度は、非常に低かったということがわかると思います。

栄養段階の上位になるほど濃縮

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水中に存在する汚染物質はまずプランクトンに取り込まれます。

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プランクトンに取り込まれた汚染物質はプランクトンの体内で蓄積されます。プランクトン体内での濃度は0.04ppmに上昇しました。

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これにより、プランクトンを食べるイワシは、高濃度の汚染物質を取り込んでしまうことになります。プランクトンと同様、汚染物質は体内に蓄積していきます。したがって、イワシの体内の汚染物質濃度はさらに上昇します。

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同じことがイワシを食べるダツ、ダツを食べるペリカンやミサゴなどで起こり、汚染物質の濃度は捕食されるごとに上昇していきます。ペリカン・ミサゴでの汚染物質の濃度と最初の水中の濃度を比べると、最初の濃度と比べて非常に高濃度になっていることがわかると思います。

栄養段階の上位になるほど濃縮

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つまり生物濃縮は、汚染物質が食物連鎖を通して各栄養段階を移動し、濃縮されていく現象ということになります。

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汚染物質が生物濃縮されると、栄養段階の上位の生物においては致死量に達する濃度となり、上位の捕食者が死滅することになります。

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例えば、キーストーン種が汚染物質の生物濃縮によって死滅してしまえば、生態系全体に大きく影響を及ぼすことになりますよね。

この授業の先生

星野 賢哉 先生

高校時代に生物が苦手だった経験をいかし、苦手な生徒も興味をもてるように、生命現象を一つ一つ丁寧に紐解きながら、奥深さと面白さを解説する。

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