高校生物基礎
5分でわかる!血糖を上げるホルモン⑤

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この動画の要点まとめ
ポイント
血糖を上げるホルモン⑤
これでわかる!
ポイントの解説授業
副腎皮質から糖質コルチコイドが分泌される


低血糖の調節は、間脳の 視床下部 が体内の低血糖を 認識 することからスタートします。視床下部では、低血糖の情報に基づき 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン が分泌され、視床下部の下にある 下垂体 の 前葉 に作用します。

すると、前葉からは 副腎皮質刺激ホルモン が分泌され、血流に乗って 副腎 に到達し、副腎の外側の 副腎皮質 に作用します。さらに、副腎皮質から 糖質コルチコイド という5つ目のホルモンが分泌され、血糖値を上げていくのです。
筋肉中にあるタンパク質を糖化してグルコースを生成

低血糖を調節する5つのホルモン、 アドレナリン ・ グルカゴン ・ 成長ホルモン ・ チロキシン ・ 糖質コルチコイド のうち、前にあげた4つは肝臓のグルコースをグリコーゲンへと分解しました。

しかし、 糖質コルチコイド は、 筋肉 に作用する点でまったく異なります。糖質コルチコイドは、 筋肉中にあるタンパク質を糖化 してグルコースを生成するのです。


ただし、 糖質コルチコイド による低血糖の調節は、 最終手段 だということを覚えておいてください。よく考えると、筋肉を材料にして血糖値を上げるなんて、異常事態ですよね。 アドレナリン ・ グルカゴン ・ 成長ホルモン ・ チロキシン がうまく作用しないときに分泌されるのが 糖質コルチコイド になるのです。
低血糖の調節では5種類のホルモンが働きます。このうち、タンパク質を利用する 糖質コルチコイド というホルモンに注目してみていきましょう。糖質コルチコイドが分泌されるまでの様子を模式的に表した次の図をみてください