5分でわかる!自律神経
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この動画の要点まとめ
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交感神経と副交感神経
体の状況の変化を認識するのは、右脳と左脳の間にある 間脳視床下部 でした。図は上部が脳で、その下の縦に長い部分が脊髄を表しています。視床下部は上部の脳と下部の脊髄をつなぐ位置にあります。
間脳視床下部が体の様々な変化を認識したときに、体内の各器官へ働きかけを行うのが自律神経の 交感神経 と 副交感神経 です。
交感神経 とは、一言でいうと アクティブな神経 です。ストレスを感じたときや興奮したときに交感神経は作用し、脊髄を通って各器官に直接働きかけます。図では、脊髄の中央部分から出ている矢印にあたります。
一方で、 副交感神経 は リラックス したときに作用します。みなさんが眠いときに優位な神経は、副交感神経ですね。副交感神経の経路は2通りあり、1つは脳から脊髄を通らず直接各器官に働きかける経路、もう1つは脊髄の下部を経由して働きかける経路になります。
神経伝達物質により器官が働く
では、交感神経と副交感神経はいったいどんな器官に伝わり、どのような作用をもたらすのでしょうか。表で確認しましょう。
例えば、交感神経が優位のときは「瞳孔を拡大」させたり、「気管支を拡張」させたりする働きかけを行います。逆に副交感神経が優位のときは「瞳孔が縮小」したり、「気管支が収縮」したりします。
交換神経、副交感神経による各器官への働きかけは、神経の末端から出ている 神経伝達物質 を介して行われています。交感神経から出された神経伝達物質のことを、 ノルアドレナリン と呼び、副交感神経から出されたものを、 アセチルコリン と呼びます。
神経伝達物質が交感神経と副交感神経のどちらから出されたものなのかによって、器官がもたらす作用が表のように異なってくるのです。
「拍動」と「胃」の動きは真逆になる
表のうち、もっとも覚えて欲しいのは、 拍動 と 胃 にもたらす作用です。
交感神経 が優位なとき、つまり興奮やストレスがかかったときというのは、心臓はドキドキし 拍動は促進 されます。イメージ通りですね。しかし、胃の作用はまったく逆です。お腹が減ることはあまりなく 胃の働きは抑制 されます。とても緊張しているときは空腹を感じなくなりますよね。
一方、 副交感神経 が優位なとき、つまりリラックスしたときというのは、心臓の鼓動はゆっくりで、 拍動は抑制 されますが、お腹がすくなど 胃の働きは促進 されます。
つまり、拍動と胃の動きは真逆であることがわかりますね。
自律神経の働きについて説明していきます。