今回のテーマは、「酸化数の増減と酸化・還元」です。

みなさんは、酸化数の決め方について学習してきましたね。
それでは、酸化数がわかると、どのようなメリットがあるのでしょうか？
詳しく見ていきましょう。

銅と酸素の化学反応式を用いて、考えていきましょう。

化学反応式を書いて、酸化数を表すと、次のようになります。

さぁ、それでは、酸化数の変化に注目してみましょう。
まずは、 Cu です。
左辺のCuの酸化数は、もともと0でした。
しかし、右辺のCuの酸化数は+2に 増加 しています。

次に、 O に注目します。
左辺のOの酸化数は0でした。
それなのに、右辺のOの酸化数は-2に 減少 しています。

つまり、反応の前後で、 酸化数が増加した原子と減少した原子がある わけです。

ここまでわかったら、酸化・還元の定義の話に戻りましょう。
Cuのように、反応前後で 増加 している原子は、 酸化された といいます。
Oのように、反応前後で 減少 している原子は、 還元された といいます。

ということは、 調べたい原子の酸化数を求めるだけで、その物質が酸化されたのか、還元されたのかがわかる わけです。
この考え方はとても重要なので、きちんと理解しておきましょう。