今回のテーマは、「中和反応とイオン」です。

中和反応では、どのようにイオンが反応しているのか、詳しく見ていきましょう。

図のビーカーには、HClが入っています。
HClが水中で電離して、 H⁺ と Cl^- になっていますね。
図には、HClが2セット用意されています。
さぁ、このビーカーに、NaOHを加えましょう。

NaOHが電離し、 Na⁺ と OH^- になります。
すると、陽イオンと陰イオンがくっついて、次のような変化が起きます。
　Na⁺+Cl^-→ NaCl
　OH^-+H⁺→ H₂O

ここにもう一度NaOHを加えます。
すると、図のように、NaClとH₂Oが2セットできます。
この状態になると、 中和が完了した ことになります。

これをイオン反応式にまとめてみましょう。
　 H⁺+Cl^-+Na⁺+OH^-→Na⁺+Cl^-+H₂O

さらに、反応の前後で変化がないものを省略してみましょう。
　 H⁺+OH^-→H₂O

このように、中和反応では、 酸と塩基がそれぞれの性質を打ち消しあって、水ができる わけですね。

中和の基本を押さえておきましょう。