5分でわかる!酸と塩基の判別
![高校化学基礎](http://assets.try-it.jp/assets/modules/utilities/subject_symbol_border_k0_science_chemistry_basis-0347bbd34a0fa4e7f3a09cdec680816eeb006a9f8fcccd89d3b964434c30bac1.png)
- ポイント
- ポイント
- 練習
![](http://assets.try-it.jp/assets/modules/components/movie_size-f89110ba4a351d85c483bb12f73c7cf89e2ba13a9174f58b4a38599d28678843.png)
この動画の要点まとめ
ポイント
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
これまでみなさんは、中和滴定について学習してきましたね。
今度は、 中和をグラフで表す方法 を学習しましょう。
「滴定曲線」とは、中和の際のpHの変化を表したグラフ
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
次のグラフを見てください。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
グラフの縦軸には pH が書かれています。
横軸は 滴下量 を表しています。
実はこれは、 強酸と強塩基の中和 を表したグラフなのです。
どのように変化しているか見ていきましょう。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
まず、グラフの左下がスタート地点です。
この状態では強酸だけが含まれているので、pHは約1になっています。
そこに少しずつ強塩基を加えていきます。
すると、だんだんpHが上がっていって、真ん中あたりで急激に変化していますね。
最終的には、グラフの右上で、pHが約13になっています。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
このように、グラフを読むと、中和の際のpHの変化がわかるのです。
このようなグラフを、 「滴定曲線」 といいます。
まずは、滴定曲線の読み方を覚えましょう。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
続いて、他のパターンの中和も見てみましょう。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
右のグラフは 弱酸と強塩基の中和 を表したグラフです。
左のグラフとどこが違っているか、わかりますか?
スタート地点がpH4あたり になっていますね。
この実験では弱酸を使っているため、 スタートのpHが高くなっている わけです。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
最後にもう一つグラフを見てみましょう。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
右のグラフは、 強酸と弱塩基の中和 を表しています。
このグラフは、最初の左のグラフとどこが違っているでしょうか?
ゴールのpHが異なっていますね。
右のグラフは、弱塩基を使っているため、 ゴールのpHが低くなっている のです。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
以上、3つのグラフの読み取り方について整理しましょう。
酸・塩基を判別するためには、スタート・ゴールのpHに注目
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
まず、1つ目のポイントは、 「酸・塩基を判別するためには、スタート・ゴールのpHに注目」 です。
例えば、3つのグラフについて、強酸・弱酸、強塩基・弱塩基のどれを使っているのかわからない場合を考えましょう。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
まず、左のグラフを見てみましょう。
スタートのpHはとても低いので、 強酸 を使っていることがわかります。
ゴールのpHはとても高いので、 強塩基 を使っていることがわかります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
それに対して、真ん中のグラフはどうでしょうか?
スタートのpHは、それほど低くはありません。
ということは、強酸ではなく、 弱酸 を使っているということになります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
最後に、右のグラフはどうでしょうか?
ゴールのpHは、それほど高くありません。
ですから、強塩基ではなく、 弱塩基 を使っていることになります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
このように、 スタート・ゴールのpHに注目すれば、強酸・弱酸、強塩基・弱塩基のどれを使っているのかがわかる のです。
酸・塩基を判別するためには、pHが急激に変化している部分に注目
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
続いて、2つ目のポイントも紹介しておきます。
「酸・塩基を判別するためには、pHが急激に変化している部分に注目」 です。
グラフの真ん中あたりに、pHが急激に上がって、直線のようになっている部分がありますよね。
この部分を pHジャンプ といい、グラフを読み取るヒントになることがあります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
左のグラフを見てください。
このグラフのpHジャンプは、縦に長いですね。
強酸と強塩基の中和においては、このように pHジャンプが長くなります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
次に真ん中のグラフです。
この場合、pHジャンプは、塩基性側に寄っていますね。
弱酸に比べて強塩基が強いため、 塩基性側に引っ張られている イメージですね。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
最後に、右のグラフです。
こちらのpHジャンプは、酸性側に寄っています。
弱塩基に比べて強酸が強いため、 酸性側に引っ張られている イメージです。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
このように、pHジャンプの部分に注目すると、強酸・弱酸、強塩基・弱塩基のどれを使っているのかがわかります。
![lecturer_avatar](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/igarashi.png)
以上、滴定曲線のポイントを押さえておきましょう。
![](http://assets.try-it.jp/assets/modules/utilities/logo_black-a711ae7f4c2af1410b916e7066a5e8950d6f2f3a2150e093b6dc878ad8f31d3f.png)
今回のテーマは、「酸・塩基の判別」です。