今回は明の滅亡と清の建国についての学習でした。
内容をおさらいしていきましょう。

まず、明末期から滅亡にかけての流れを確認します。

貿易活動の活発化によって、明には 日本銀 や メキシコ銀 を皮切りに、 世界中から銀が流入するようになりました。 また、16世紀後半以降は、土地税と人頭税を銀で納めさせる 一条鞭法 という税制が普及しました。こうして明では銀が豊富に流通し、経済が潤ったため、皇帝の力が弱くなっても、国は長生きすることができたのです。

続いて、後金の成立について確認していきましょう。

明国内が混乱期にあった17世紀前半、 ヌルハチ が女真族を率いて 後金 を建国しました。女真族は、のちに 満州族 とも呼ばれるようになりました。ヌルハチは 八旗の編成や満州文字の制作 など、後金の基礎を築く政治を行いました。

ヌルハチの後を継いだ ホンタイジ は、チャハルや朝鮮を征服したり、国号を後金から中国風に「 清 」と改称するなど、中国進出の準備を着々と進めました。

最後に、清が中国本土を支配する過程について確認します。

清は中国本土への侵入を目論んでいましたが、明が修築した 万里の長城 が清軍の行く手を阻んでいました。そんな中、第３代 順治帝 は明の武将であった 呉三桂 を味方につけ、長城の関所を突破することに成功しました。呉三桂の手引きで清は北京にたどり着き、李自成を倒して北京を新たな都に定めました。

ただ、漢民族ではない、女真族の国家である清の中国支配を快く思わない人もいました。その代表的な人物が 鄭成功 です。彼は1661年に台湾を占拠し、20年以上の間、台湾は清への抵抗運動を続けました。