5分でわかる!ミトコンドリアと葉緑体

- ポイント
- ポイント
- ポイント
- 練習

この動画の要点まとめ
ポイント

ミトコンドリアは、動物細胞と植物細胞に共通して見られます。
一方、葉緑体は動物細胞には見られまず、植物細胞に見られます。

まずは、ミトコンドリアと葉緑体の構造の共通点を確認しましょう。
どちらも二重膜構造をもっている

ミトコンドリアと葉緑体には3つの共通点があります。
次の図を見てください。
左にあるのがミトコンドリア、右にあるのが葉緑体です。


1つ目の共通点を見てみましょう。
ミトコンドリアも葉緑体も、二重膜構造をもっています。

左のミトコンドリアの図を見てください。
外側を覆う膜だけでなく、内側に凹凸のある膜が観察できます。

次に、 右の葉緑体の図を見てください。
外側を覆う膜のすぐ内側に、もう1枚の膜が観察できます。

ミトコンドリアも葉緑体も、ともに二重膜構造であることを覚えておきましょう。
独自の増殖、独自のDNA

2つ目の共通点は、ミトコンドリアも葉緑体も、独自の増殖を行うことです。
「増殖」と言われて、イメージはつきますか?
通常、細胞内の物質は、細胞分裂とともに増えていきます。
しかし、ミトコンドリアと葉緑体は異なります。
ミトコンドリアと葉緑体は、まるで別の生き物のように、核の制御を受けずに増殖することが特徴です。

3つ目の共通点は、独自のDNAを持つことです。
通常、生物は共通のDNAを持ちます。
しかし、ミトコンドリアも葉緑体も、核と異なる独自のDNAを持っています。
これが3つ目の特徴です。
ミトコンドリアも葉緑体も、元々は別の生物

ここで疑問が生じませんか?
なぜ、ミトコンドリアと葉緑体は、独自の増殖を行い、独自のDNAをもつことです。
有力な説明として、ミトコンドリアと葉緑体はどちらも、かつて別の生物が細胞内にとりこまれたとする細胞内共生説があります。

共生説ではミトコンドリアは元々、好気性細菌だったと考えられています。
好気性細菌は、酸素を使ってエネルギーを作る生物でした。

一方、葉緑体は元々、シアノバクテリアだったと考えられています。
シアノバクテリアは、光合成によって有機物を合成する生物でした。

このように、細胞内に好気性細菌やシアノバクテリアが細胞内にとりこまれて共生した結果、ミトコンドリアや葉緑体ができたという説を、共生説というのですね。
ミトコンドリアも葉緑体も、元は別の生物だったことから、独自の増殖方法やDNAが見られると考えられています。


細胞の構造について、詳しく見ていきましょう。
今回は特に、ミトコンドリアと葉緑体に注目します。