今回のテーマは、「弱酸の電離平衡」です。

これまでみなさんは、 濃度や圧力に関する平衡状態 について学んできました。
今回は、また別の平衡について、学習していきます。

弱酸である 酢酸 を例に考えていきましょう。
酢酸に水を加えると、次のような反応が起こります。
　 CH₃COOH+H₂O⇄CH₃COO^-+H₃O⁺

ポイントは、 可逆反応 になっているところです。
可逆反応とは、正反応と逆反応のどちらの向きにも反応が起こる反応のことでしたね。

つまり、この場合にも、 平衡が成り立っている のです。
このように、電離による平衡のことを 電離平衡 といいます。

平衡に関して重要なのは 平衡定数 でしたね。
酢酸の電離について平衡定数Kを表す式を作ってみましょう。
平衡定数の式を書くポイントは覚えていますか？
　 分母に左辺の情報、分子に右辺の情報が入る
　 物質の濃度を係数乗する
これに従うと、次のような式ができます。

電離平衡に関しても、これまでと同じように平衡定数を求めることができるのです。