高校漢文

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5分で解ける!再読文字 「猶」に関する問題

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5分で解ける!再読文字 「猶」に関する問題

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この動画の問題と解説

練習

一緒に解いてみよう

高校漢文 2章6 練習1 答え無し

解説

これでわかる!
練習の解説授業
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練習①。書き下し文と訳を答える問題です。1問目から少し長めの文章ですが、張り切っていきましょう!

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まず注目してほしいのは、今回学習した再読文字 「猶」 です。1回目は右側で返り点を無視して 「なほ」 と読みます。2回目は二点で返ってきて「ごとし」と読むはずですが・・・左側の送り仮名は 「キ」 になっていますね。 「ごとき」 と読むことになります。なぜでしょうか?

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改めて文章を読むと、2回目の「猶」から さらに「也」に続けて読む ことがわかります。「ごとし」で終わりではないので 活用している のです。ここでは「ごとし」が「ごとき」と 連体形 に活用しています。 再読文字の読みも活用することがある ということを、頭に入れておきましょう。

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続いて「有」についている一レ点に注目しましょう。先にレ点を優先して「水」を読んでから「有」、そして二点の「猶」に返って読みます。書き下し文は 「猶ほ魚の水有るがごときなり。」 となります。

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「猶」の読み方 「なほ~ごとし」 はOKですか?そして「ごとし」の直前に注意しましょう。直前が「有り」という動詞なので 連体形「有る」 に「が」をつけて「有るが」となっています。ちなみに「魚」は「うお」と読みます。

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さて、訳はどうでしょう。「猶」は 「ちょうど~のようだ」「~と同じようだ」 という意味でしたね。直訳するなら「ちょうど魚の水があるようなものだ」です。もう少し意訳して、模範解答は 「ちょうど魚と水の関係のようなものだ。」 としました。

答え
練習1 答え有り
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この文章も有名です。あるリーダーが、どうしても仲間にしたい軍師に何度も会いに行って、何とか仲間になってもらうことができました。それ自体は良かったのですが、1つ困ったことになりました。前からそのリーダーの仲間だった人物が、リーダーが熱心に軍師に会いに行く様子を見て、嫉妬してしまったんです。

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嫉妬した仲間に対して、リーダーは言いました。「私と軍師は、ちょうど魚と水のような関係だ」と。軍師の必要性を説明したのです。ちなみにこのリーダーとは 劉備(りゅうび) 、軍師とは 諸葛孔明(しょかつこうめい) です。有名な 「三国志」 から引用した文章でした。

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みなさん、練習①は正解できましたか?最後にもう一問、練習②に行ってみましょう!

練習2 答え無し

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今度の文章でも「魚」が出てきましたね。ただし、問題を解くうえで注目してほしいのは「魚」ではなく 「猶」 です。

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「猶」は2回読む 再読文字 です。1回目は右側で 返り点を無視 して「なほ」と読みます。2回目は左側で、助動詞として「ごとし」と読みます。ここでも「也」につながるので、連体形の「ごとき」になっていますね。

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続いて「ごとし」の直前に注目です。名詞なら 「の」 をつけ、動詞なら 連体形+「が」 でしたね。直前に読む「求」は「求む」という 動詞 ですので、連体形の「求むる」に「が」をつけて 「求むるが」 となっています。

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それでは読んでいきましょう。まずは「猶」の1回目「猶ほ」を読みます。次はレ点で返って「木」「縁」の順です。次の「而」は置き字でしたね。読まずに飛ばしましょう。次の「求」には一レ点がついています。レ点を優先して「魚」から読んでから、一二点にしたがって「求」そして2回目の「猶」という順で読みましょう。最後は「也」ですね。書き下し文は 「猶ほ木に縁りて魚を求むるがごときなり。」 となります。

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再読文字「猶」、1回目の「猶ほ」は正しく 「ほ」 と送り仮名をつけられましたか?そして2回目の「ごとし」は ひらがな で書けましたか?また「ごとし」は「なり」に接続しているので「ごとき」となっていることを確認しましょう。最後に「ごとし」の直前 「求むるが」 の形がポイントです!

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「なほ~ごとし」は 「ちょうど~のようだ」 という意味でしたね。注釈も利用して訳を作りましょう。文全体を訳すと 「ちょうど木に登って魚を求めようとするようなものだ。」 となります。

答え
練習2 答え有り
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魚をつかまえようとするなら、ふつうは海や川で釣りをしますよね。それが冷静な判断です。でも、焦って余裕がなくなると、周りに目がいかなくなってしまいます。魚が欲しいのに、目の前の木しか見えなくて、木に登って魚をさがしてしまう。そんな状態になってしまっているよ、といましめる例え話です。

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みなさんも文章の一部分だけを見るのではなくて、文章全体を見て、ポイントの字を見つけて正しく読めるようにしましょう!

今回のまとめ

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今回は再読文字「猶」について学びました。読み方は 「なほ~ごとし」 、意味は 「ちょうど~のようだ」 でしたね。

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再読文字も8つ目まで学ぶことができました。次回、最後の9つ目を学んで、再読文字をマスターしましょう!

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再読文字 「猶」
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