今回は 第一宇宙速度 について解説していきます。

具体例をもとに考えていきましょう。下図のように地球の表面にボールがあり、このボールを速度v₀で水平投射したとします。

速度v₀の値が小さいとボールは途中で地面に落下してしまいます。しかし、速度v₀の値を徐々に大きくしていくと、ある速度に達したとき、いつまでも落下せずに延々と地球上を回り続ける周回軌道を描くようになります。このときの速度のことを 第一宇宙速度 と言います。

つまり、 第一宇宙速度 とは、 物体を水平投射した際に、地面に落下せず地表ギリギリを回り続ける速度 のことを指すのです。

みなさんもよく知っている人工衛星は、地球上を周回軌道しています。第一宇宙速度は、人工衛星を軌道に乗せるための最小の発射速度となります。