5分でわかる!DNA解析② 電気泳動法
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この動画の要点まとめ
ポイント
PCR法だけでは、実験結果を確認できない
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DNA解析について、ALDH2遺伝子(アルコール分解酵素遺伝子) を例に見ていきます。
ALDH2遺伝子には、変異をもたないALDH2活性型遺伝子と、変異をもつALDH2不活性型遺伝子がありました。
まず、2つの遺伝子を鋳型とし、同じDNAプライマーを用いてPCR法を行いました。
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この実験により、ALDH2活性型遺伝子は増幅に成功し、ALDH2不活性型遺伝子は増幅に失敗しているはずです。
しかし、PCR法では実験が成功したかどうかを目で見て判断することはできません。
そこで、電気泳動法を用いて2つの遺伝子を判別していきます。
大きなDNA断片は移動距離が短く、小さなDNA断片は移動距離が長い
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電気泳動法を用いたDNA解析を行い、ALDH2活性型遺伝子とALDH2不活性型遺伝子を判別していきましょう。
次の図を見てください。
これは、電気泳動法で使用するゲルを上から見たものです。
![高校 生物 遺伝20 ポイント3 左図のみ、矢印なども除く](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/images/k/0/sci_bio/3_3_20_3/k_sci_bio_3_3_20_3_image02.png)
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(Ⅰ)は、欧米人に多く見られるALDH2活性型遺伝子に対してPCR法を行ったDNA溶液です。
一方の(Ⅱ)は、日本人に多く見られるALDH2不活性型遺伝子に対してPCR法を行ったDNA溶液です。
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図では、それぞれのDNA溶液が(Ⅰ)(Ⅱ)で示されたウェル(穴) に入れられています。
(Ⅰ)はPCR法によりDNAの複製に成功し、(Ⅱ)は複製に失敗したはずでした。
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水溶液中でDNAは、マイナスに帯電します。
電気泳動法では、+極の電極を図の下部のようにウェルの反対側に設置します。
ゲルに電圧をかけると、DNAはゲルの中を+極側へ移動していきます。
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DNAは大きさによって移動速度が異なり、特定の領域でバンド状に検出されました。
大きなDNA断片は移動距離が短く、小さなDNA断片は移動距離が長いことが特徴です。
これは、DNA断片が大きくなるほど、ゲルの繊維状の構造をくぐりぬけるのが困難になり、移動速度が遅くなるためです。
PCR法の結果は電気泳動法のバンドで検出される
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次の図を見てください。
右図は、電気泳動法を行った後のゲルの模式図です。
![高校 生物 遺伝20 ポイント3 図](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/images/k/0/sci_bio/3_3_20_3/k_sci_bio_3_3_20_3_image03.png)
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どちらのDNA溶液でもウェルのすぐ近くにバンドが見られます。
これは、PCR法で鋳型として用いたDNAのバンドです。
鋳型として用いたALDH2遺伝子はヒトの細胞から取ってきたものなので、とても大きく移動速度が遅いのです。
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また、どちらのDNAにも共通してこのバンドが見られたということは、どちらの遺伝子に対してもPCR法が正確に行われたことを意味していますね。
![高校 生物 遺伝20 ポイント3 図](https://d12rf6ppj1532r.cloudfront.net/images/k/0/sci_bio/3_3_20_3/k_sci_bio_3_3_20_3_image03.png)
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そして、(Ⅰ)のDNA溶液からはウェルから離れたところにもバンドが現れました。
これは、PCR法によりDNAの複製が成功したことを意味します。
つまり、DNAプライマーが遺伝子に結合したということです。
よって、(Ⅰ)の遺伝子は変異がないALDH2活性遺伝子であることが分かります。
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(Ⅱ)のDNA溶液からはウェルから離れたところにバンドが現れませんでした。
よって、この遺伝子は変異があるALDH2不活性型遺伝子であることが分かります。
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DNA解析は、PCR法と電気泳動法を組み合わせたバイオテクノロジーです。
また、電気泳動法においてウェルから離れた所にバンドが出るかどうかによって、遺伝子が変異をもつかどうかを判別できるということですね。
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DNA解析について詳しく見ていきましょう。
DNA解析は、PCR法と電気泳動法を駆使してDNAの塩基配列を調べるバイオテクノロジーでした。
今回は、PCR法を行った後の、電気泳動法を用いたDNA解析に注目します。