古代オリエントの5回目。
今回は「オリエント世界の統一」について勉強します。

ポイントの1つ目は「オリエント最初の統一国家」です。
これまで学習した、メソポタミアやエジプト、シリアやパレスチナ地域を一つにまとめる動きを学習します。
こちらを見てください。

オリエント世界を初めて統一したのは アッシリア という国でした。
地図に示されているように メソポタミア、シリア、エジプト を領土としてまとめました。
この領土を形成した王を アッシュル＝バニパル といいます。
彼の時代にアッシリアは最大領土を形成しました。
ちなみに、アッシリアの都 ニネヴェ には 図書館が建てられました。

こんなに広い領土を、アッシュル＝バニパルはどのようにして統治したのでしょうか？
まず、彼は領土を 属州 に分割しました。
属州とは 征服地や植民地に設けた州 のことで、日本の都道府県みたいなものだと思ってください。

アッシュル＝バニパル王はさらに、属州に 総督 を派遣して統治しました。
領土をいくつかの州に分け、王が任命した役人を送り込むことで、
国内のすみずみまで指示が行き渡りました。
アッシリアの統治、完璧ですね！

一見完璧なアッシリアの統治でしたが、実は問題がありました。
彼らは、征服下に入った人びとに対して、 強制移住や重税などの過酷な支配を行ったのです。
その結果、服属諸民族の抵抗や反乱が発生します。
オリエント統一から100年もたたないうちにアッシリアは崩壊してしまいました。
この後、オリエントには再び4つの国が成立することになります。