高校生物
5分でわかる!窒素固定生物

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この動画の要点まとめ
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窒素固定生物
これでわかる!
ポイントの解説授業
窒素固定生物は細菌とシアノバクテリアに分かれる

まず、窒素固定生物とは、どのような生物なのでしょうか?

生物は、真核生物と原核生物に大きく分けることができました。
このうち、窒素固定生物は、原核生物に当てはまります。

さらに、原核生物は、細菌とシアノバクテリアに分類できましたね。

細菌に分類される窒素固定生物には、3つの種類があります。
クロストリジウムは、酸素を使わない嫌気性の細菌です。
アゾトバクターと根粒菌は、酸素を使う好気性の細菌です。

続いて、シアノバクテリアに分類される窒素固定生物には、ネンジュモがいます。
シアノバクテリアの例としてはユレモも有名ですが、ユレモは窒素固定ができません。注意しましょう。

酵素の働きで窒素と水素からアンモニアが生成

次に、窒素固定の反応に注目しましょう。


これは、窒素固定生物が窒素を取り込んだあとに起こる化学反応です。
窒素固定生物が大気中の窒素を取り込むと、体内の水素と反応します。
窒素は比較的安定した物質なので、反応させるときには酵素を使います。
この酵素を、ニトロゲナーゼといいます。


窒素と水素が反応すると、アンモニアが生成されます。
しかし、この生成物は常にアンモニアの状態でいるわけではありません。

生物の構成成分のほとんどは水でしたね。
また、アンモニアは水に非常に溶けやすい性質があります。
そのため、窒素固定生物が生成したアンモニアは、通常は生体内の水に溶けた状態で存在しています。
つまり、アンモニウムイオンの状態で存在しているということです。

窒素固定生物によって生成されたアンモニウムイオンは、土壌中の亜硝酸菌や硝酸菌によって硝化され、硝酸イオンになります。
私たちヒトは、主にこの硝酸イオンというかたちで、窒素を生体内に取り込んでいるのです。


窒素は、窒素固定とよばれる作用により、空気中から取り込まれます。
窒素固定を行う窒素固定生物について、見ていきましょう。