練習①。問題文の書き下し文と訳を完成させる問題です。
疑問・反語の副詞「孰」は、２つの読みと意味があると学びましたね。

「たれか～」 と読むと 「誰が～」 、 「いづれか～」 と読むと 「どちらが～」 の意味になるのでしたね。
ここでは 「いづれか」 となっているので 「どちらが」 になります。

さらに、文末にある 「乎」 はなんだったか覚えていますか？
疑問・反語の終助詞 でしたね。
ならば、この場合は疑問・反語のどちらでしょうか？

そう、文末が「賢れる」と連体形になっているので、これは 疑問 ですね。
以上から、書き下し文は 「師と商と孰れか賢れるか。」 となり、訳は 「子張と子夏では、どちらが優れているか。」 となります。

今回は読みが与えられていたので答えが出せたわけですが、もし「孰」の読み方がわからなかった場合はどうするのでしょうか？
その場合の対処法は、発展ポイントとして学習しましたね。

「たれか～」 の場合は 複数人いるうちの「誰？」 という表現で 「いづれか～」 は ２つのうちの「どっちが？」という二者択一 でした。
練習①の場合、「師と商」の２人うちの、「どちらが」より優れているかと聞いているので 「いづれか～」 と読む 二者択一 だと判断できますね。

つづいて練習②。同じく書き下し文と訳を完成させましょう。

こちらは「孰」は 「たれか」 と読まれているので 「誰が」 の意味でしたね。
書き下し文は 「弟子孰か学を好むと為す。」 となります。

そして、文末が「為す」と 連体形 になっているので 疑問 ですね。
しっかり疑問として訳すようにしましょう。
訳の答えは 「弟子の中で誰が勉強が好きですか。」 となります。
複数人いる弟子のうちの「誰？」 という形になっていることを確認しましょう。

今回は、疑問・反語の「孰」を学びました。
２通りの読み方と意味があることを学習しましたね。
例文を使って何度も復習して、しっかりと覚えておきましょう！