高校世界史B

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5分でわかる!当時の社会をみる視点

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この動画の要点まとめ

ポイント

当時の社会をみる視点

高校世界史 中世ヨーロッパ世界の展開0 右頁の図+下部テキスト

これでわかる!
ポイントの解説授業
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第12章「中世ヨーロッパ世界の展開」のガイダンス授業です。
この章では、計5回にわたって 中世ヨーロッパ世界の展開 について勉強していきます。
まずはこちらを見てください。

高校世界史 中世ヨーロッパ世界の展開0 左頁の地図/pdf参照

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これまで勉強した内容を、簡単におさらいしましょう。
西暦395年、ローマ帝国は東西に分裂し、西ローマ帝国と 東ローマ帝国 (別名 ビザンツ帝国 )が誕生。476年、西ローマ帝国は ゲルマン人の傭兵隊長オドアケルの手で滅亡。 以上が、第11章までに勉強した内容です。

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西ローマ帝国が滅亡して困ったのが ローマ教会 です。西ローマ帝国が滅びたことで、ローマ教会は独り取り残される形になってしまいました。この章ではまず、西ローマ帝国滅亡後の ローマ=カトリック教会 に注目します。

第1回「ローマ教会の苦悩」

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もう1度地図を見てください。
取り残されたローマ教会の周りには ゲルマン人 勢力がはびこっていました。

高校世界史 中世ヨーロッパ世界の展開0 左頁の地図/pdf参照

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ローマ教会は悩みました。
教会はキリスト教信仰のトップに位置する組織ではありますが、 軍隊を持っているわけではありません。 もしゲルマン人や異教徒の勢力が攻めてきたら、あっという間にやられてしまいます。かつては西ローマ帝国がボディガードの役割を果たしてくれていたのですが、476年に滅亡してしまいました。

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そこで、ローマ教会は 自らを守ってくれる勢力を探します。 ビザンツ帝国に助けを求めたり、ゲルマン人を味方につけようと画策したりしたのです。このように、第1回では ローマ教会の苦悩 について勉強します。

第2回「ローマ教会の全盛期」

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軍事力の低さに悩むローマ教会でしたが、ついに 自らを守ってくれる勢力 を見つけます。安心したローマ教会は、この後 急成長を遂げることになります。 その成長の秘密は、前回学習した 荘園 にありました。こちらを見てください。

高校世界史 中世ヨーロッパ世界の展開0 右頁上部の図のみ

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荘園では 王や諸侯が領主となり、民衆を支配していました。 そして 教会が唯一の情報発信者 だったのです。

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前の章で学んだように、荘園は「閉じた世界」でした。人もモノも、荘園の中でのみ行き来していたのです。荘園で暮らす民衆は 外の世界の情報を全く知りません。唯一の情報源は教会だったのです。

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こうした環境で暮らすうちに、人びとはやがて 教会に洗脳されていきます。 教会の言うことを無批判に受け止め、疑うことをしなくなったのです。民衆を支配することで力を付けた教会は、次第に 王や諸侯へも干渉するようになります。 第2回の授業では、このように力をつけていった ローマ教会の全盛期 についてのお話です。最終的に、ローマ教会は 王様ですら逆らえないほどの力を得ることになります。

第3回「十字軍の始まり」

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この後、中世ヨーロッパ世界に一つの 転機 が訪れます。10世紀頃から 気候が温暖化 したのです。気温が上がると、これまで寒くて農業が出来なかった土地でも、作物が獲れるようになります。さらに、既存の農場でも収穫量が増加します。

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収穫量が増えると、 人口が増加します。 人口が増えると、今度は 土地が足りなくなってしまいました。 その結果、人びとは 新たな土地を求め、外の世界へ進出するようになったのです。

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以上のように、10世紀ごろの気候の温暖化は ヨーロッパの対外進出 につながりました。対外進出の有名な例が、約200年間に渡る 十字軍 の遠征です。ちなみに、十字軍を提唱して人びとを扇動したのも 教会 でした。第3回では、社会の変化と十字軍の始まりについて学習します。

第4回「貨幣の普及と中世都市の成立」

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気候の温暖化により穀物の生産高が上がったことは、人口増加の他にも大きな変化をもたらしました。 貨幣の登場 です。

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生産高が上がると、自分たちが食べる分を除いても 余りがでてきます。 この余った作物、どうすればいいでしょうか?当時はまだ冷蔵庫なんてないので、ほうっておいたら腐ってしまいます。そこで、人びとは 価値の保存 を目的として 貨幣 (お金)を作ったのです。

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貨幣の登場により、 穀物をお金で買うことができるようになりました。 自分で作らなくても、お金があれば穀物が手に入るわけです。つまり、貨幣の登場により 農業以外の生活手段が可能になりました。 この変化は、中世ヨーロッパ世界の 都市の発達 を促すことになります。第4回では 貨幣の普及中世都市の成立 のお話です。

第5回「封建社会の崩壊/教皇権の衰退」

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最後の5回目は 封建社会の崩壊と教会権威の衰退 について説明します。第3回の話とつながりますが、人びとが新たな土地を求めて外部へ移動したことで、閉ざされた社会である荘園や、封建社会そのものが揺らぎ始めます。

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外の世界に進出し、自分とは違う生活や暮らしを目にすることで、荘園内の世界しか知らなかった人びとが、自分たちの置かれた環境に不満を抱くようになります。これまで鵜呑みにしていた教会の情報発信にも疑いの目を向けるようになります。こうして 封建社会が崩壊 し、 教会権威が衰退 していくことになるのです。

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以上のように、全5回にわたって 中世ヨーロッパ世界の展開 について解説します。これから一緒に勉強していきましょう!

この授業の先生

新里 将平 先生

「世界史を楽しく,わかりやすく教えたい!」をモットーにストーリー性のある授業展開で、歴史上の人物や国が当時何を考え、どう動いたかを感情を込めて伝える。

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中世ヨーロッパ世界の展開

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