今回のテーマは、「分圧とモル分率」です。

前回は、「ドルトンの分圧の法則」について学習してきました。
混合気体の圧力について、より深く学習していきましょう。

今、混合気体の全圧がわかっているとします。
どのようにすれば、分圧を求めることができるでしょうか？

次の状態方程式を利用して、P_Aを求めましょう。
　 PV=(n_A+n_B)RT

まずは、イメージから考えていきます。
圧力は、分子が壁にぶつかる力のことでしたね。
その力の大きさは、 分子の数 に比例します。
つまり、混合気体に含まれる気体について、 物質量の割合がわかれば分圧の割合がわかる のです。

それでは、実際に計算してみましょう。
気体Aの分圧P_Aは、次のようになります。
　P_A=P× n_A/(n_A+n_B)

同じように、気体Bの分圧P_Bは、次のようになります。
　P_B=P× n_B/(n_A+n_B)

この場合の、n_A/(n_A+n_B)、n_B/(n_A+n_B)のことを、 モル分率 と呼びます。

次に、分圧の比を求めましょう。
　 P_A:P_B=P×n_A/(n_A+n_B)：P×n_B/(n_A+n_B)
　　　 =n_A:n_B

みなさんは、この式の意味がわかりますか？
分圧の比は物質量の比 になっているというわけですね。

この関係は、計算問題で便利です。
きちんと理解しておきましょう。