5分でわかる!誘導体
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この動画の要点まとめ
ポイント
コンデンサーの極板間に誘電体を挟むと……
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不導体、つまり誘電体をコンデンサーの極板間に挟むと、何が起こるのかを考えていきましょう。まず、 面積S[m2]、極板間の距離d[m]、電気量Q[C]を蓄えたコンデンサーを用意します。
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極板間には何もない真空の状態で、極板と極板は導線でつながれていません。このとき、コンデンサーの電気容量Cは C=ε0×(S/d) と表すことができましたね。ε0は真空の誘電率でした。コンデンサーに何も挟まれていないとき、極板間にできる電場をE[V/m]とします。
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次に、このコンデンサーの極板間を誘電体で満たします。
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このとき、コンデンサーの電気容量の値が変化します。変化後の電気容量をC'とすると、 C<C' となり、実は 真空の状態と比べて、誘電体で満たされている状態の方が電気容量が増加 するのです。
電気容量Cが増加する理由
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極板間に誘電体をはさむと、真空のときよりも電気容量が増加するのはなぜでしょうか。
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その答えは 誘電分極 にあります。ひとつひとつ順を追って解説しましょう。まず、コンデンサーの極板では、 プラスの電荷が蓄えられている上の極板からマイナスの電荷が蓄えられている下の極板に向かって下向きの電場がはたらいていますね。極板間が真空のときの電場の大きさをEとします。
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一方、極板間を誘電体で満たしたときは、次の図のように、誘電体に分極が起こり、電場Eと逆向きの電場E’が生じます。
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誘電体を入れることで、電場E'が生まれ、 極板間の電場Eは減少します ね。電場が減少すると、V=Edの関係から 電位差Vも減少します。 このとき、極板と極板は導線でつながれていないので、電気量Qは変化しません。
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電位差Vが減少 し、 電気量Qが一定 のとき、コンデンサーの基本公式 Q=CV から、 電気容量Cは増加 します。誘電体を挟み込むことで電気容量Cが増加する理由がわかりましたね。
電気容量は比誘電率εr倍に増える
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では、電気容量がどれだけ増加したのか割合を考えてみましょう。 面積S[m2]、極板間の距離d[m]は変わっていません。極板間を誘電体で満たしたときの電気容量をC'、誘電体の誘電率をεとしたとき、
C'=ε×(S/d)
と表せます。
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したがって、
C'/C=ε/ε0
電気容量の比 は、面積と極板間距離が等しければ、 真空の誘電率ε0と誘電体の誘電率εの比 となるのですね。誘電率の比をひとまとめにした εr=ε/ε0 を 比誘電率 と言います。比誘電率を使って、誘電体で満たされた場合の電気容量C'を表すと以下のようになります。
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電気容量は比誘電率εr倍に増える ということですね。どんな物質でも誘電体の誘電率εは真空の誘電率ε0より大きくなるので、εrは1より大きい値となります。
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今回のテーマは 誘電体 です。以前、電気を通さない物質、 不導体 について学びましたね。不導体は、帯電した物体を近づけると、原子がプラスとマイナスに偏る 誘電分極 を生じる性質がありました。このことから不導体を 誘電体 とも呼びます。