今回は ポアソンの法則 について解説していきましょう。断熱材などで囲まれ、 外から熱が入ってきたり、中から熱が逃げることができない気体の状態変化 を 断熱変化 といいました。この断熱変化の中で、気体が圧縮や膨張をしたとき、圧力と体積の間には特別な関係 ポアソンの法則 が成り立ちます。

具体例をもとに考えていきましょう。図のように断熱材で囲まれている容器の中に気体を閉じ込めました。

断熱材で囲まれているので、 吸収熱Q_in=0 です。この状態で、ピストンが上向きに動くことを 断熱膨張 といい、ピストンが下向きに動くことを 断熱圧縮 といいます。

気体が断熱膨張や断熱圧縮するとき、圧力Pと体積vの間には以下の関係式が成り立ちます。

γは 比熱比 といい、 定圧モル比熱C_Pと定積モル比熱C_Vの比 です。C_PはC_VにRを足したものなので、 γは少なくとも1より大きい ことが言えます。また単原子分子からなる気体においては、γ=5/3ですね。

ポアソンの法則の導出は高校物理の範囲を超えてしまうため、結果だけしっかりと覚えておきましょう。