今回のテーマは、「熱量と温度変化」です。
計算が複雑なので、ゆっくりと解説していきます。

まずは、次の図を見てください。

5Vの電源に電熱線をつないでいます。
その電熱線をよく見てみると、ビーカーの中の水（200g）につかっていますね。
つまり、電気を流すと、電熱線が熱を発し、ビーカーの中の水が温められるわけです。
今、この回路に4.2Aの電流を２分間流しました。
水の温度は何℃上がるでしょうか？
ちなみに、水1gを1℃上げるのに必要な熱量は4.2Jです。

それでは、順を追って計算していきましょう。
まずは、この電源の 電力 を求めます。
電力は、5V×4.2A=21Wとなります。
次に発生する 熱量 を求めましょう。
熱量は、21W×120秒=2520Jとなります。

それでは、2520Jの熱量によって、水は何℃温められるのでしょうか？
発生した熱量を4.2Jで割ってみましょう。
2520J÷4.2J=600となりますね。
つまり、「水1gを1℃上げる熱量」の600倍の熱量が発生したことになります。
この実験では、200gの水を温めているので、600を200で割る必要があります。
つまり、600÷200=3より、水は３℃上がることがわかります。