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5分でわかる!光発芽種子

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この動画の要点まとめ

ポイント

光発芽種子

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これでわかる!
ポイントの解説授業
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光発芽種子について見ていきましょう。

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光発芽種子とは、発芽に光を必要とする種子です。
例としては、レタスタバコがあげられます。

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通常の種子の発芽に必要な条件は、水と酸素と温度でした。
このような種子は土に植えられるので、発芽に光を必要としないのです。

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一方、光発芽種子の発芽には、水と酸素と温度に加えて赤色光を必要とします
赤色光が当てられないと、いつまでも発芽ができないのですね。

胚にPfr型が蓄積されてジベレリン合成

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光発芽種子は赤色光が当たることをどのように認識するのでしょうか?
次の図を見てください。
これは光発芽種子の断面図です。

高校 生物 植物生理10 ポイント3 図
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光発芽種子のにはPr型のフィトクロムが含まれています。
フィトクロムは赤色光を吸収する光受容体です。
また、Pr型Pfr型という2つの型がありましたね。
Pr型は赤色光を吸収してPfr型に変化し、Pfr型は遠赤色光を吸収して赤色光に変化する性質があります。

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光発芽種子に赤色光が当たると、胚の中のPr型のフィトクロムはPfr型に変化します。
胚にPfr型が蓄積されるとジベレリンが合成され、糊粉層へ分泌されるのです。

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ジベレリンの作用を受けた糊粉層からはアミラーゼが合成されます。
アミラーゼは、糊粉層の内側の胚乳に蓄えられたデンプンを分館して糖にするのです。

高校 生物 植物生理10 ポイント3 図
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糖は胚に吸収されて、胚全体を成長させます。
また、糖はデンプンと異なり水に溶ける性質がありました。
種内に糖が増加することで種子は吸水による体積増加が可能になり、膨圧によって種皮を破り発芽するのです。
このように、種子が発芽状態に移行するプロセス休眠打破といいましたね。

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光発芽種子の特徴は、ジベレリンが合成されるまでに赤色光を必要とすることです。
ジベレリンが合成されてから発芽に至るまでのプロセスは、通常の種子と同じであることもポイントです。

高校 生物 植物生理10 ポイント3 図
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なぜ、レタスやタバコの発芽には光が必要なのでしょうか?

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通常の種子は光発芽種子に比べて大きく、種内に多量の糖が蓄えられています
そのため、土の中で発芽しても種内の栄養分を使ってしばらく成長することができます。
やがて地表に芽が出ると、光を浴びて光合成による有機物合成を行うのです。

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一方、光発芽種子は小さく、種内の栄養分が極端に少ないことが特徴です。
そのため、発芽と同時に光を浴びて光合成を行う必要があるのです。
レタスやタバコには、光が当たらない環境で発芽しないための機構が備わっているのですね。

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この授業の先生

星野 賢哉 先生

高校時代に生物が苦手だった経験をいかし、苦手な生徒も興味をもてるように、生命現象を一つ一つ丁寧に紐解きながら、奥深さと面白さを解説する。

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