トライのオンライン個別指導塾トライのオンライン個別指導塾

中3数学

「三平方の定理」で最も重要なポイントとは?

lecturer_avatar

この記事は、 「三平方の定理の問題がわからない…」という人に向けて解説 します。数学が苦手な人でもこの記事を読めば、三平方の定理に関する問題がサクッと解ける ようになります。

1.「三平方の定理」とは?

三平方の定理は,2辺の長さをa,b,斜辺の長さをcとする直角三角形において成り立つ,次の定理です。

テスト記事 中3 数学4 三平方の定理

斜辺cの2乗は,他の辺a,bをそれぞれ2乗した数の和に等しいのですね。直角三角形では,2つの辺の長さがわかると,三平方の定理を使って他の1辺の長さが計算できることを覚えておきましょう。

また,三平方の定理の逆も成り立ちます。3辺の長さがa,b,cの△ABCにおいて,a2+b2=c2が成り立つならば,△ABCは直角三角形であるということも言えます。

2.ポイント

これに加え,三平方の定理の問題では最も重要なポイントがあります。2つの三角定規の直角三角形の比と角度をパッと答えられるようにしておくことです。

ココが大事!

2つの三角定規の「比」と「角度」は絶対暗記

テスト記事 中3 数学4 三平方の定理2

30°,60°,90°の直角三角形の比は$$1:2:\sqrt{3}$$で,45°,45°,90°の直角三角形の比は$$1:1:\sqrt{2}$$となります。逆も成り立ち,三角形の比が$$1:2:\sqrt{3}$$ならば30°,60°,90°の直角三角形,$$1:1:\sqrt{2}$$ならば45°,45°,90°の直角三角形となるのです。

このポイントは,ただ知っているだけでは役に立ちません。高校受験の図形問題では,この2つの三角定規のパターンが,円や長方形の中に巧妙に隠された形で登場するのです。図形の問題では,30°や45°,60°という角度が出たら 「もしかして三角定規のパターン!?」 と常に意識しておくことをおすすめします。

関連記事

「2点間の距離の公式」について詳しく知りたい方はこちら

3. 三平方の定理の問題①

問題1

図の直角三角形で,それぞれxの値を求めなさい。

テスト記事 中3 数学4 問題1

問題の見方

直角三角形の辺の長さを求める問題です。直角三角形では,2つの辺の長さがわかると,他の1辺の長さも計算できますね。斜辺をc,他の2辺をa,bとして, a2+b2=c2 の式をつくりましょう。

解答

テスト記事 中3 数学4 問題1(1)
(1)
$$x^2=6^2-4^2=20$$
$$x=\sqrt{20}=\underline{2\sqrt{5}}……(答え)$$

テスト記事 中3 数学4 問題1(2)
(2)
$$x^2=6^2+(2\sqrt{7})^2=64$$
$$x=\sqrt{64}=\underline{8}……(答え)$$

テスト記事 中3 数学4 問題1(3)
(3)
$$x^2=10^2-8^2=36$$
$$x=\sqrt{36}=\underline{6}……(答え)$$

テスト記事 中3 数学4 問題1(4)
(4)
$$x^2=2^2+2^2=8$$
$$x=\sqrt{8}=\underline{2\sqrt{2}}……(答え)$$

映像授業による解説

動画はこちら

4. 三平方の定理の問題②

問題2

1辺が10cmの正三角形ABCの面積を求めなさい。

問題の見方

「条件が少なすぎる……」と思いませんでしたか? 三角形の面積は,(底辺)×(高さ)÷2ですが,1辺の長さ10cmからは,底辺10cmとわかっても,高さが求められません。

ここで,よく考えてみましょう。正三角形ということは1つの角が60°ですね! 60°は三角定規に登場する有名角です。60°,90°の角が登場するように補助線を引いてみると,

テスト記事 中3 数学4 問題2 解説図

正三角形の高さは,30°,60°,90°の直角三角形の比$$1:2:\sqrt{3}$$から求められることがわかります。

テスト記事 中3 数学4 問題2 解説図2

高校入試の図形問題では, 「正三角形は,1辺の長さがわかれば高さも面積も求められる」 という知識をごく当たり前のものとして出題してきます。90°はもちろん,30°,45°,60°という角度に 「三平方の定理を使うっぽいな~」 と反応できるようにしておきましょう。

解答

テスト記事 中3 数学4 問題2 解説図2

$$\frac{1}{2}×10×(10×\frac{\sqrt{3}}{2})=\underline{25\sqrt{3}(cm^2)}……(答え)$$

映像授業による解説

動画はこちら

5. 三平方の定理の問題③

問題3

図の△ABCは正三角形であり,辺AC上に∠CBD=45°となるように点Dをとると,CD=2cmとなった。また,辺BC上にDE⊥BCとなるように点Eをとる。線分DEとBDの長さをそれぞれ求めなさい。

テスト記事 中3 数学4 問題3

問題の見方

正三角形ということは1つの角が60°ですね! わかっている情報を書き込んでいくと,

テスト記事 中3 数学4 問題2 解説図

△DCEは30°,60°,90°の直角三角形,△BDEは45°,45°,90°の直角三角形だとわかりました。あとは,CD=2cmをもとに,$$1:2:\sqrt{3}$$および$$1:1:\sqrt{2}$$の比を活用して,解くことができます。

解答

テスト記事 中3 数学4 問題2 解説図

△DCEは30°,60°,90°の直角三角形なので,
$$DE=2×\frac{\sqrt{3}}{2}=\underline{\sqrt{3}(cm)}……(答え)$$
△BDEは45°,45°,90°の直角二等辺三角形なので,
$$BD=\sqrt{2}DE=\underline{\sqrt{6}(cm)}……(答え)$$

Try ITの映像授業と解説記事

「三平方の定理」について詳しく知りたい方はこちら
「三平方の定理の逆」について詳しく知りたい方はこちら
「有名角と比」について詳しく知りたい方はこちら

トライのオンライン個別指導塾トライのオンライン個別指導塾