今回のテーマは、「水上置換と蒸気圧」です。

図には、水で満たされた大きな容器があります。
その中には、試験管が立てられています。

これは、水上置換の様子を表しているわけです。
この中にはたらく力を考えていきましょう。

まず、大きな容器の水面には、 大気圧P がかかっています。
ここで、試験管の中から力がかかっていなければ、試験管の中に水が流れ込んでくることになります。
流れこんでこないからには、試験管の中からも力がはたらいているはずですね。

まず、最初に思いつくのは、 水の蒸気圧P_H2O です。
試験管の中では気液平衡が成り立っているので、水の蒸気圧がはたらくわけです。

もう一つ、大事な力があります。
それは、 捕集気体の分圧P_x です。
ちなみに、全圧ではなく分圧となっているのは、わずかに水蒸気が混ざっているためです。

さて、もう一度全体を見てみましょう。
次のような式が成り立ちますね。
　　 P=P_H2O+P_x

水上置換における圧力の関係をおさえておきましょう。