5分でわかる!光電子の運動エネルギーの最大値
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この動画の要点まとめ
ポイント
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グラフからは 2つの大事なこと を読み取ることができます。 ①単位時間あたりに飛び出す光電子の数 と、 ②飛び出す光電子の運動エネルギーの最大値 です。今回は②に注目して詳しく解説しましょう。
Vが下がるほど、電流が小さくなる理由
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グラフを見ると、電圧Vが下がるほど電流Iの値が小さくなり、電圧−V0のときには、ついに電流Iが0になることがわかります。
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電圧Vが下がるほど、電流が小さくなるのはなぜでしょうか?今回も、電極a、bを2枚の電極板に置き換えて考えましょう。アースされている電極bを基準の0[V]とし、電極aの電位をV[V]とします。
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Vが負になる と、 電場Eの方向はbからaの向きになります よね。1個の電子の電気量を−e[C]とすると、 Vが負 のときは 電子が受ける静電気力 が 右向きにeE となります。つまり、bから飛び出した 電子が減速 し、n[個/s]の電子全部がaに届くわけではなくなるのです。
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初速度が小さい場合は途中までaに向かって進みますが、その後bに向かって折り返してしまいます。そのため Vが負になるとaに届く電子の個数が減り、その結果流れる電流も小さくなる のですね。
一番速度が大きい電子がギリギリ届かない電圧が−V0
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またV=−V0でちょうど電流が0になりますが、これはどのような状況でしょうか?
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bから飛び出る電子の中で、一番aに到達しやすい電子はもちろん速度が一番大きい電子です。電流が0になるときは、この 速度が一番大きい電子が電極aにぎりぎり届かなかった ということですね。
電子の(運動エネルギー)=(位置エネルギー)
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電圧が−V0 のとき、 一番速度が大きい電子 は電極aに届くか届かないかのところまで進みます。これを電子の 力学的エネルギーの保存 に注目して考えると、 一番速度が大きい電子 について (電極aでの運動エネルギー)=(電極bでの位置エネルギー) と立式できますね。
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運動エネルギーの最大値Kmaxは、速度の最大値をvmaxとすると、 (1/2)×mvmax2 と表せます。したがって、
(1/2)×mvmax2=(−e)・(−V0)
が成り立つのです。
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光電管に光を当てたところ、電流Iと電圧Vの関係が次の図のように表されました。