ポイントの２つ目は「フィリピンの民族運動」です。
東南アジアの民族運動、続いては フィリピン に注目します。

当時フィリピンは スペイン による支配を受けていました。スペインの支配に対し、19世紀後半に活躍した ホセ＝リサール は、 小説 を書くことでスペインの支配を批判しました。

彼は執筆活動・言論活動を通じてフィリピン人の民族意識を高めようとしましたが、最終的にはスペイン軍により銃殺されてしまいました。

ホセ＝リサールが銃殺されたのは フィリピン革命 が始まった1896年でした。フィリピン革命を指導したのは アギナルド という人物です。

フィリピン革命の最中、アギナルドは一時香港に亡命しました。しかし1898年に アメリカ＝スペイン戦争 が始まると、アギナルドはアメリカの援助でフィリピンに帰国し、アメリカ軍に協力してスペイン軍を攻撃しました。

その後アギナルドは独立を宣言し、 フィリピン共和国 を建国しました。こうしてフィリピンは独立を達成したかと思われましたが…

アメリカ＝スペイン戦争に勝利したアメリカは フィリピンの領有権を獲得しました。 そう、アメリカはフィリピンの独立を認めなかったのです。こうして1899年に フィリピン＝アメリカ戦争 が勃発しました。

アギナルド率いるフィリピン共和国は必死に戦いましたが敗れ、アギナルドは逮捕されてしまいました。フィリピンは アメリカに支配されることになったのです。

以上、フィリピン独立運動について学習しました。フィリピンはスペインから独立したと思いきや、今度はアメリカに支配されることになりました。

ホセ＝リサールとアギナルド、２人の名前や業績とあわせ、フィリピン独立運動の経過をおさえておきましょう。