高校生物基礎
5分でわかる!ヒトの細胞とゲノムの働き
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この動画の要点まとめ
ポイント
ヒトの細胞とゲノムの働き
これでわかる!
ポイントの解説授業
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今回は、成体になったあと、ゲノムがどのように働いてくのかを見ていきましょう。
同じゲノムでも、使う領域が全く異なる
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下の図は、ヒトの口の中にある「だ液腺の細胞の核」と、脳にある「下垂体の細胞の核」です。
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だ液腺の核と下垂体の核には同じゲノムが含まれていますが、実は使う部分が全く異なっています。
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だ液腺のほうでは、図のゲノム上部の〇で囲われた領域の遺伝子が使われます。この領域の塩基配列が転写されると アミラーゼのmRNA となり、翻訳されるとタンパク質、つまり アミラーゼ ができます。
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一方、下垂体のほうも、同じようにアミラーゼを作る塩基配列を持ってはいます。しかし、下垂体でこの領域が使われずに、図のゲノム下部の〇で囲われた領域の遺伝子が使われます。この領域には、成長ホルモンを作る遺伝子があり、転写されると 成長ホルモンのmRNA となり、翻訳されると 成長ホルモン が作られていきます。
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同じゲノムにも関わらず、細胞によって発現する遺伝子が異なり、細胞が特定の形や働きをもつようになることを細胞の 分化 といいます。
状況に応じてタンパク質を合成する発現調節機能
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転写と翻訳によってタンパク質が合成される現象は、常に行われているかというと、そういうわけではありません。
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たとえば、寝る子は育つという言葉があるように、子供の時というのは、寝ている時に成長ホルモンが多く作られます。そしてその状況に応じて、身長などが伸びて成長していきます。
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このように、体の状況や細胞の状況に応じて、転写と翻訳を調節する働きのことを 発現調節機能 と呼びます。
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核の中には、生物のすべての性質を決める遺伝情報の1セット、ゲノムがありました。同じ個体であれば、すべての細胞が同じゲノムをもち、発生段階ごとに作られるmRNAが変化し、発現するタンパク質が変化することで発生を進めていましたね。