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中2理科

電磁誘導とは ~電磁誘導のしくみ、誘導電流の向き~

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この記事は、 「電磁誘導がわからない」という人に向けて解説 します。
電磁誘導とはどのような現象なのでしょうか?また、どのような場面で利用できるのでしょうか?
これらは定期テストや入試にもよく出題されるテーマなので、問題を解きながら、わかりやすく解説していきます。

1. ポイント

コイルの中の磁界が変化すると、コイルに電流が流れます。
この現象を 電磁誘導 といいます。
また、電磁誘導によってコイルに流れる電流を 誘導電流 といいます。

2つの用語だけでなく、しくみをきちんと理解して、問題にチャレンジしてみましょう。

2. 電磁誘導とは

電流が流れているところには、磁界が発生しましたね。
一方で、磁界を変化させると、電流をつくりだすことができます。
この現象を 電磁誘導 というのです。

次の図を見てください。

テスト記事 中2 理科5 電気をつくる

コイルに磁石を出し入れすると、コイルには電流が流れます。
これは、コイル内の磁界が変化するために起こる現象なのです。

ココが大事!

電磁誘導とは、磁界の変化によってコイルに電流が流れる現象

3. 誘導電流とは

電磁誘導によって生じる電流を 誘導電流 といいます。

誘導電流が流れる向きには、ある特徴があります。
まず、コイルに磁石を入れるときと出すときでは、流れる電流の向きは になります。
さらに、出し入れする磁石の極を変えたときも、流れる電流の向きは になります。

3つの方法によって、誘導電流を強くすることができます。
 ①コイルの巻き数を増やす。
 ②磁石を出し入れするスピードを上げる。
 ③磁石の磁力を強くする。

ココが大事!

誘導電流とは、電磁誘導によって生じる電流

映像授業による解説

動画はこちら

4. 電磁誘導の利用

普段の生活で、コイルに磁石を出し入れすることなんてほとんどありませんよね。
電磁誘導という現象は、一体何に利用されているのでしょうか?
実は、とても身近なところでたくさん使われているのです。

代表的な例は、 発電機 です。
発電機とは、電磁誘導を利用して、電流を連続的に生じさせる機械です。
発電機の中では、コイルの近くで磁石が回転しています。
すると、コイル内の磁界が変化し続けるため、電磁誘導によって連続的に電流が流れるのです。

他にも、マイクロフォンやIH調理器も、電磁誘導を利用しています。
電磁誘導は、私たちのまわりでたくさん利用されているのです。

ココが大事!

電磁誘導は発電機などで利用

5. 【問題と解説】 電磁誘導・誘導電流

みなさんは、電磁誘導や誘導電流について理解することができましたか?
最後に簡単な問題を解いて、知識を確認しましょう。

問題

図1のように、棒磁石のS極を下にしてコイルに入れたところ、電流はアの向きに流れた。
図2の①~③の場合は、電流はア・イのどちらの向きに流れるか?

テスト記事 中2 理科5 電磁誘導の練習問題

解説

図1では、棒磁石のS極を下にしてコイルに入れると、電流がアの向きに流れました。
この電流を誘導電流といいます。
誘導電流が流れる向きには、ある特徴がありました。

まず、コイルに磁石を入れるときと出すときでは、流れる電流の向きは になります。
また、出し入れする磁石の極を変えたときも、流れる電流の向きは になります。
これを参考に、①~③の場合を考えてみましょう。

①は、棒磁石のS極を下にしてコイルから引き出しています。
図1とは棒磁石の動かし方が逆になっているので、誘導電流の向きも逆になります。
よって、答えは です。

(答え) 

②は、棒磁石のN極を下にしてコイルに入れています。
図1とは棒磁石の極が変わっているので、誘導電流の向きも逆になります。
よって、答えは です。

(答え) 

③は、棒磁石のN極を下にしてコイルから引き出しています。
図1とは棒磁石の動かし方が逆になっていますが、極も変わっているので、誘導電流の向きは図1と同じになります。
よって、答えは です。

(答え) 

6. Try ITの映像授業と解説記事

「電磁誘導と誘導電流」について詳しく知りたい方はこちら

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