第16章「中国周辺地域史」のガイダンス授業です。
この章では、計４回の授業で 中国周辺地域史 について学習します。

これまでの授業では 中国歴代王朝 の歴史に注目してきました。 秦 の始皇帝による中国統一に始まり、 前漢 ・ 後漢 や魏・呉・蜀の 三国時代 、そして 隋 ・ 唐 。１つ前の章では、隋・唐の後に登場した 明・清の歴史 を紹介しました。 中国の王朝に焦点をあてて 歴史を勉強してきたわけです。

第16章では少し視点を変え、 中国の周辺民族 に注目します。これまでの授業でも、中国の王朝が戦った相手として、いくつか周辺民族を紹介しました。この章ではそうした周辺民族がどのような歴史を歩んできたのかに注目します。

第１回の授業では モンゴル高原 や 内陸アジア に注目します。この地域の人々は 騎馬遊牧民 として、中国人とは異なる生活を送っていました。代表的な民族に、秦の 始皇帝 や前漢の 武帝 と戦った 匈奴 （きょうど）がいます。

匈奴以外にも、モンゴル高原にはたくさんの民族が暮らしていました。第１回では彼らの活動や 中国への侵入 の様子を紹介していきます。

第２回の授業では、中国西方の チベット と、南方の 雲南地方 に注目します。チベットは インドと中国の中間 に位置するため、両方の文化に影響された独自の文化や社会が発展しました。 チベット仏教 はその好例です。

第２回の授業では、まずチベットに注目し、この地域に栄えた国や民族について勉強します。その後で、中国南方の 雲南 と呼ばれる地域に注目します。

歴代中国王朝は雲南地方をそれほど重視していませんでしたが、 モンゴル帝国 にとっては 重要な交易拠点 でした。雲南は 東南アジアへの出入り口 に位置しているからです。以上、第２回では チベットと雲南地方 の歴史に注目します。

第３回と第４回では 朝鮮半島 に注目します。朝鮮半島は、古くは 中国の領土 でした（前漢の武帝の時代）。しかし中国が 三国時代 に突入すると、朝鮮は徐々に自立していきます。

４世紀ごろからは、朝鮮に有力な国々が並び立つ （朝鮮）三国時代 と呼ばれる時期を迎えることになりました。第３回では、古代の朝鮮半島から三国時代までの変遷を紹介します。

朝鮮の三国時代には、 高句麗 ・ 新羅 ・ 百済 の三国が並び立ちました。こちらを見てください。

三国の中で力をつけたのは 新羅 でした。新羅はやがて 朝鮮半島を統一 することになります。

新羅の後は 高麗 、（李氏） 朝鮮 と統一王朝が続き、その過程で朝鮮独自の文化が生み出されていきました。第４回では 朝鮮半島の統一の時代 をテーマにお話します。

以上の流れに沿って、中国周辺地域の歴史を全４回に渡って解説します。一緒に頑張りましょう！