細胞膜を介した物質の輸送には、膜タンパク質が必要であることを学びました。
膜タンパク質には下の図のような、チャネルやポンプがあります。

チャネルは高濃度から低濃度へ、ポンプは低濃度から高濃度へ、物質を輸送します。
濃度の違いによって輸送の方向は異なりますが、どちらも細胞内外の濃度に従って、物質の輸送を行っていることが特徴です。

しかし、チャネルやポンプは、好き勝手に物質の輸送ができるわけではありません。
膜タンパク質には、輸送することができる物質が決まっているのです。
特定の物質だけを輸送できる性質を、選択的透過性といいます。

ところで、このチャネルやポンプだけですべての物質の輸送が可能でしょうか？
今回は、膜タンパク質を介した移動ができない、大きな物質を輸送する場合について考えましょう。