5分でわかる!テューダ朝の発展
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この動画の要点まとめ
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今回は、テューダー朝が発展する様子を 2人の国王 に注目しながら勉強していきます。
国民から大人気!ヘンリ8世
1人目の王様が ヘンリ8世 です。彼は 宗教改革 の授業でも登場しましたね。王妃との離婚問題をめぐって教皇と対立し、 国王至上法 を制定。 イギリス国教会 を創設し、カトリックから離脱した国王です。
彼はカトリック教会から土地を没収し、市民に安く販売しました。そのため 国民からの人気は非常に高かったのです。
ヘンリ8世は、父親であるヘンリ7世が開設した 星室庁裁判所 を利用し、絶対王政への抵抗勢力をひそかに処罰していきました。しかし同時に国民からの人気はしっかり保っていたので、議会も彼に強く反発することはできませんでした。
「囲い込み」により毛織物産業が発展!
ヘンリ8世の時代には 毛織物産業 が発達しました。海外市場が拡大し、国内外で毛織物の需要が増えていたのです。
毛織物の原料は 羊毛 です。需要が高まれば、原料である羊毛も高く売れます。それに目をつけた領主や地主は、農民から取り上げた畑や、もともと共有地だった場所を塀などで囲み、羊を育てる牧場に変えてしまったのです。この動きを 第1次囲い込み ( エンクロージャー )といいます。
エリザベス1世が海外進出を推進!
ヘンリ8世の死後、イギリス絶対王政は エリザベス1世 の時代に全盛期を迎えました。彼女は1559年に 統一法 を制定して イギリス国教会を確立 し、カトリックと決別しました。
エリザベス1世はイギリスの経済発展をもくろみ、積極的な 海外進出政策 を推進しました。例えば私拿捕船(しだほせん)の船長 ドレーク を支援し、世界周航を達成させたのです。
「私拿捕船」とは 国王公認の海賊 のことです。エリザベス1世が海賊行為を認めたのは、ライバルであるスペインの船を襲わせ、金品を巻き上げさせようという狙いがあったからです。
また、海賊に各地を探検させることで、新たな植民地候補を見つけようともしていました。
海外進出の一環で、エリザベス1世の臣下が北アメリカへの入植を試みました。彼の試みは失敗に終わりましたが、その地はエリザベス1世が退位した後に ヴァージニア植民地 として建設されました。
エリザベス1世の時代には、イギリス軍がスペインの 無敵艦隊(アルマダ) を撃破しました。1588年に起きた アルマダの戦い です。
1600年には、エリザベス1世が イギリス東インド会社 を創設します。国の保護を受けた東インド会社は、アジア貿易を行ってイギリスに大きな利益をもたらしました。
以上、テューダー朝の国王 ヘンリ8世 と エリザベス1世 の業績を紹介しました。彼らは議会やジェントリと協調して経済を活発化させ、絶対王政を確立したのです。イギリス絶対王政の特徴、しっかりおさえておきましょう。
ポイントの2つ目は「テューダー朝の発展」です。
イギリスでは、1485年から テューダー朝 という王朝が成立し、この王朝の時代に イギリス絶対王政は全盛期を迎えることになりました。