ゲノムとは、生物の全ての性質を決定する遺伝情報の１セットのことを言いましたね。核内のゲノムは、いったいどのような状態で存在しているのでしょうか？

ゲノムは図のように、短いDNA鎖が断片状に連なって存在しています。

DNAが一続きの長い鎖状構造をしているようにイメージしている方も多いと思いますが、実際には 断片状 に連なっているのです。

一つの断片にフォーカスをあてて、さらに拡大してみてみましょう。

DNAは ヒストン と呼ばれるタンパク質に絡みつく形でまとまっています。この絡んだ状態の１まとまりのことを ヌクレオソーム と呼びます。

細胞が分裂するときには、DNAの断片がギューっと凝縮されて、まとまりましたね。 染色体 と呼ばれる状態です。

DNAの断片は ２３本 あり、染色体も ２３本 存在することになります。 染色体２３本がヒトのゲノムの１セット となります。 核内には母由来、父由来のゲノムがあるので、合計で４６本の染色体がある ことになりますね。